京都市北区の眼科・眼医者

当院スタッフAが「年末くらいから急に眼の乾燥を感じ始めた」とのこと。
同時に「眼の表面にマスクの風が当たり、ずっと暖房機の前に居るみたい」とも。

「医療関係者なので、コロナ以前から仕事中はマスクをする機会も多く、
花粉症もあるので普段からマスクをすることにも慣れているはずなのに･･･」
と思い、調べてみたところ、興味深い文献を見つけました。

カナダのウォータールー大学にある｢the Centre for Ocular Research & Education
（CORE：目の研究教育センター）｣では、フェイスマスクによる眼刺激と乾燥ついて
（Springer Nature）研究しており、これを｢マスク関連ドライアイ｣と呼んでいます。

「マスクドライアイ」･･･あまり聞きなれない言葉だと思います。
マスクを装用することで、ドライアイの症状が出ることがあるようです。

しかし、ドライアイになるからと言って、
「必要な状況でもマスクをしなくていい言い訳にはならない」です。（COREより引用）
そのことをご理解いただける方のみ、読み進めてくださいね。

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【なぜマスクによってドライアイが引き起こされるのか】

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マスクは、外に飛沫が広がるのを大幅に減らします。
しかし、吐き出された息は離散される必要があります。
マスクの位置や状態ズレにより、吐き出される息の方向が上向きになる可能性は高いです。

これにより、目の表面に強制的に空気が流れ、涙の蒸発を促すことになります。
呼気による風で涙が蒸発し、目の表面に乾燥する部分ができ不快感につながります。
このようにして起こるのが、｢マスク関連ドライアイ｣です。

マスク関連ドライアイは、
・涙の分泌が少なくなって乾きやすい高齢者
・コンタクトレンズを装着している人
・エアコンの効いた環境で長時間デスクワークをしたり、画面を見たりする人たち
など、多くの方に影響を及ぼします。
つまり、どんな人でもマスク関連ドライアイになる可能性があるということです。

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【どのように対応すればよいのか】

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COREの専門家は、｢目が乾くと感じている場合は、可能性のある他の原因を除外するために、
きちんとした医療の専門家に診てもらった方がいいでしょう｣と、言っています。
まずは、眼科できちんと診察を受けることをおすすめします。

受診の際には、
いつから、どんなときに、乾燥感やつらさ・不快感を感じているか教えてください。

それ以外でご自分で「マスク関連ドライアイ」に対処する方法としては、
（1）必ず正しくマスクを着用すること
マスクの鼻の部分のワイヤーを、しっかり肌に密着させること。
サイズの合ったマスクを着用すること
眼鏡やサングラスをかけている場合は特に
（2）まばたきを妨げないよう、にマスクの上端を慎重にテープで貼ってみましょう
（3）エアコンの風に当たる時間を時間を制限しましょう
（4）「まばたき」を意識しましょう（TV・スマホ・PC・使用時は特に！）
（5）デジタル端末を使う時は、定期的に休憩を取るようにしましょう
（6）コンタクトレンズの装用時間を減らしましょう
（7）蒸しタオルを眼の上に置き５分間温めた後、そっと目の周りをぬぐいましょう

しばらくマスクをした生活は続くと思われます。
冬場は特に空気自体が乾燥しています。
ドライアイは点眼薬を点眼するだけで解決できる･･･という単純な問題ではありません。

今、つらさを感じられているなら、まず無料で、今すぐできる対策から始めましょう。
普段の何気ない生活の仕方、マスクの着用の仕方を見直おしてみてください。

＜参考文献＞
ウォータールー大学
｢the Centre for Ocular Research & Education（CORE：目の研究教育センター）｣
フェイスマスクによる眼刺激と乾燥ついて（Springer Nature）